【保存版】療育手帳だけではもらえない?「障害年金」受給に関するまとめ

障害年金

早くから知っておきたい!自閉症も対象の「障害年金」

先日、地域の社労士さんが講師の障害年金のセミナーに妻と一緒に出席しました。内容が大変勉強になっただけでなく、知らないと生活に支障が出ることばかりでしたので、追加で調べたことも踏まえてご紹介できればと思います。

今回のテーマは「障害年金」。

息子はまだ7歳なのですが、今のうちに聞いておいてよかったと思えることが多数ありました。

条件にもよりますが、月額6.5万以上の支給があり得ます。

重度の知的障害ではないけれども発達障害の診断はされている方(手帳では3度~4度、B~C判定あたり)や、大人になってから発達障害と診断された方などは特に注意しなければならない点もありました。ぜひ一度ご自身で調べられると良いかと思います。

年金制度で忘れてはいけない重要なこと

障害年金の種類

日本の公的年金制度は、2階建てと言われており「支払う時(保険料)」は以下の2つがあるかと思います。

1.国民年金:20歳~60歳は必ず加入(基礎年金)
2.厚生年金:会社員、公務員の方が加入
そのため、障害年金も2種類に分かれています。
1.障害基礎年金:国民年金の対象者、20歳前から障害のあった方など
2.障害厚生年金:厚生年金の対象者
ここでの注意点としては、障害基礎年金は障害の等級が2級までの方が対象となり、等級が3級の方への支払いは障害厚生年金のみとなります。

厚生年金は働いていることで受給できるものになりますので、私の息子も含めて子どもが20歳前から(いわゆる)一般的な就業が難しいと考えられる場合は、障害年金の等級判定で「2級」以上であることが障害年金を受給の重要な条件です。

参考:障害年金(日本年金機構ホームページ)

「請求(申請)」が必要

障害年金はあくまで国の傷害「保険」なので、きちんと「請求(申請)」をする必要があります。

障害年金は療育手帳とは別の制度です。つまり、療育手帳を持っていたら自動的に障害年金が受け取れるということはなく、自分たちで申請(申立)をしなければ年金が支払われることはありません。

本来は受け取れるはずの年金を受け取ることができていない状況があるかもしれません。20歳以上のお子様がいらっしゃる方や、大人になってから自閉症や発達障害と診断された場合は特にお気を付け下さい。

書類の準備・保管

もう一つ重要な点として、請求をするための書類の準備・保管があります。

請求が必要=書類が必要になることが意識できていないと実際の請求時に書類が取得できなかったり、不足してしまう可能性があるので子どもがまだ小さくても一度お調べいただくことをおすすめします。

必要な書類は日本年金機構のホームページにまとめてあります。ご自身の家族や周りで関係する方はこの機会に一度ぜひゆっくりご覧下さい。

参考:障害基礎年金を受けられるとき(日本年金機構ホームページ)

キーワードは「初診日」

障害年金のすべては、「初診日」というものが確定するところから始まります。初診日は読んで字の通り「初めて診療を受けた日」です。(知的障害の場合は誕生日が初診日になるとのことでした。)

ポイントを箇条書きにすると以下の通りです。

・初診日から1年6か月後が「障害認定日」
・初診日の前日までの「保険料納付要件」を満たす必要がある
・初診日に加入していた年金保険が適応される(国民年金や厚生年金)
障害年金は、初診日から起算して決まる障害認定日(初診日から1年6か月後の日)及び障害年金請求時に障害がある状態が受給の判断基準となります。

この初診日の証明をする際に「受診状況等証明書」という書類が必要になるのですが、最後の診察から5年間が経過するとカルテが破棄されて受診状況等証明書が出せなくなる可能性があるので注意が必要です。(5年で破棄するケースが多いそうです。)

ただ、受診状況等証明書が用意できない場合は、それを証明するにたる書類を何かしらで準備すれば申請ができるので諦めず社会保険労務士さんにご相談されると良いかと思います。その際にも、今までの関連書類が証明になり得るとのことでしたので、少しでも関連するものは保管しておくことをおすすめします。

20歳前から既に知的障害や自閉症であることが分かっている場合は年金の適用や保険料納付要件はあまり影響はないかもしれませんが、大人になってから発達障害が分かった方などにとっては大きく影響するところになるので注意が必要になるのかと思います。

いくらもらえる?

多くのケースが該当する障害基礎年金の場合、障害等級が1級なら月額約8.1万円、2級なら月額約6.5万円です。

ただし、厳密には子どもの人数によって異なりますので、詳細は最後に記載する日本年金機構の障害年金の説明ページに委ねます(^ ^;)

参考:障害基礎年金の受給要件・支給開始時期・計算方法

大きな注意点としては、障害年金の等級と療育手帳はリンクしていないということです。等級判定は非常に重要になるため、以下に詳細を記載します。

障害年金の等級判定について

何度かご紹介している通り、障害年金は療育手帳とは全く別制度であるため、療育手帳とは判定基準が異なります。ここでは、どのようにして判定が決まるのかについてご紹介します。

障害等級の目安

数年前までは医師のブラックボックスの判定だったところが、現在はクリアになり以下の表のように2軸の判定で決まるようになりました。

1.判定平均…日常生活能力の判定(特定の質問事項に対する平均値)
2.程度…日常生活能力の程度
障害年金の障害等級の目安
※参照
精神の障害に係る等級判定ガイドラインP5,〔表1〕障害等級の目安
http://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-12512000-Nenkinkyoku-Jigyoukanrika/0000130045.pdf

障害年金の診断書・判定方法

「判定平均」「程度」はどのように決まるのか気になる方が多いと思いますが、日本年金機構のホームページに医師向けの案内書が記載されていますのでご参考下さい。お医者さん側の判定の理解をする上で非常に重要だと思います。(添付は医師向けなので記載例となります)

障害年金の診断書・判定方法
※参照
障害年金の診断書(精神の障害用)記載要領P8,⑩障害の状態(ウ 日常生活状況)
http://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-12512000-Nenkinkyoku-Jigyoukanrika/0000130048.pdf

障害等級の目安の2軸に照らし合わせるための判定方法は以下の通りです。

「2 日常生活能力の判定」

一番左側の回答(できる側)を「1」、一番右側の回答(できる)を「4」の値として、(1)~(7)の平均が障害等級の目安の「判定平均」の値となります。(左から2番目の判定の場合は値は「2」になります。)

「3 日常生活能力の程度」

ケースによりますが主に発達障害などの場合は「精神障害」、知的障害などの場合は「知的障害」の欄に該当の丸が付いた(1)~(5)が障害等級の目安の「程度」に該当します。

この2軸の評価をするのが医師であり、医師は診察と共に親からヒアリングをして決めることになります。ヒアリング時間が短い可能性もあるので、場合により「できないこと」を手紙などの形式にして渡すことも重要になるとセミナーではお話がありました。

上記の「障害年金の種類」で触れた部分ですが、子どもの頃から障害年金が視野に入っている(就労が困難と想定される)ご家庭では厚生年金の受給はできないことが想定されます。そのため、この等級で「2級」と診断されることが障害年金受給の大きな分かれ道(条件)となります。

「できる」の基準を勝手に下げない

カルテと障害年金手帳

最後にお伝えしたいのは「医師に適切な情報を提供する」ということについてです。

私もそうですが、自分の子どもが「○○ができるようになった!」という時はとっても喜びを感じます。これはいつもブログでお伝えしている通りです。

自分の子どもは「あれができない」「これができない」などと悲観的になっても寂しいですし、そのように考えてばかりだとつらくなってしまうかと思いますので、普段の生活ではその方が良いと考えています。

ただ、医師との会話の時は少しだけ注意していただいた方が良いかもしれません。

特に障害年金の等級に関する診断書において、知的障害や自閉症・発達障害の場合はその診断根拠が親から聞く生活の様子によるところが大きいように思います。(上記の判定基準に照らし合わせようとすると、それ位しか判断基準がないため)

医師は子どものために診断をしていて、あくまで公平です。障害年金というお金を受給することに関連することに対して、私たち親が嘘をつくことはあってはいけませんが、正確に状況を伝えることは子どものためにも医師の方のためにも、親ができる重要なことの1つです。

例えば、診断書で「適切な食事ができる」ということは、自分で何を食べるか考えて、自分で適量を準備をして、自分で食事をすることだと書いてあります。親としては嬉しかった成長、スプーンや箸を使って食べられるようになったことは、診断書上では「できる」に該当しません。切り口が違うのです。

「身辺の清潔保持ができる」ということは、ただ自分で手を洗うことができるようになった、パニックにならずにお風呂に入ることができるようになったということではありません。診断書にそう書いてあります。

日本は海外に比べて人口当たりでも病院に対しても医師が少ない現状であり、日本の医師は大変お忙しいです。そのため、質問は端的に済まされる方もいらっしゃるかもしれません。医師から聞かれた質問に答えただけ、自分の子どもは色々できるようになった!と思って会話をしていると適切な診断にならない可能性があります。

診断書は子どもを否定するものではありません。あくまで判定基準の1つです。上記で紹介した診断書の判定項目をご自身の目で確かめていただき、「できる」の基準を勝手に下げずに、あくまで診断書に対してどうかという観点で医師と会話することを心掛けていただくとご家族にとっても子どもにとっても良いのではないかと思います。もし、医師と話すことが苦手、うまく話をまとめられないなどの方は紙に書いておくことも必要な手段と考えます。

障害年金に関する本のご紹介

障害年金については以下にご紹介する本に分かりやすくまとまっていたので、一度ご覧になることをおすすめします。本日のセミナー後にすぐ購入して復習+知識の追加で読みましたが、必要なことがまとめられている良書だと思いました。非常に勉強になります。

これならわかる〈スッキリ図解〉障害年金/松山 純子 (著)

以下の本は読んだわけではありませんが、タイトルとイラストがとっつきやすい感じがしたのとレビューが良かったため、ご紹介しておきます。

世界一やさしい障害年金の本/相川 裕里子 (著),‎ 春原 弥生 (イラスト)


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